Midjourneyの動画モデル開発が佳境に入り、コミュニティの皆さんの協力が必要不可欠となっています!現在、Midjourneyでは新しい動画モデルV1の最終調整に向けて、「動画評価パーティー」が開催されています。これは、私たちが普段利用しているMidjourneyの進化に直接貢献できる貴重なチャンスです。
この記事では、この動画評価パーティーの目的、参加方法、そしてなぜあなたの参加が重要なのかを詳しく解説します。さらに、動画開発と並行して発表されたMidjourney V7の高速化や、今後の機能開発の方向性を決めるアイデアランキングパーティー、そしてAIモデレーションの改善といった最新情報もお届けします。Midjourneyの「今」を知り、そして「未来」を創る一員になりましょう!
Midjourneyが開発している新しい動画モデルV1は、静止画生成で培った技術を基盤としつつ、時間軸という新たな要素を取り入れた、非常に複雑なシステムです。このモデルをより洗練させ、ユーザーの期待に応えられる品質にするためには、大量のデータを使った学習が欠かせません。
今回の動画評価パーティーの最大の目的は、新しい動画モデルのアルゴリズムに、どのような動画が「良い」とされ、どのような動画が「悪い」とされるのかを学習させるための、質の高いデータを収集することです。
Midjourneyチームは、ユーザーの皆さんが生成した動画に対する評価(好き・嫌い、質が高い・低いなど)を収集することで、モデルが人間の好みや意図をより深く理解できるようになると考えています。
評価パーティーで表示される動画の中には、「これ、ちょっとおかしいな」「思った通りの動きじゃないな」と感じる、いわゆる「低品質」あるいは「破損している」動画が多く含まれているかもしれません。しかし、これはMidjourneyチームが意図的に行っていることです。
アルゴリズムが学習するためには、「成功例」だけでなく「失敗例」に関するデータも非常に重要だからです。極端に破損した動画や、ユーザーの意図から大きく外れた動画を「これは良くない」と評価することで、モデルは「どのような生成結果を避けるべきか」を学ぶことができます。
つまり、見栄えの良くない動画を評価することも、将来的に私たちがより高品質で意図通りの動画を生成できるようになるためには、非常に重要なプロセスなのです。最初は少し驚くかもしれませんが、「これはモデルの学習データになるんだな」という視点で見ると、評価のモチベーションも変わるかもしれませんね。
この評価パーティーは、新しいモデルをリリースする前の「最初の評価パーティー」であり、Midjourneyチームにとっても少し「恥ずかしい」と感じるほど、まだ粗削りな部分も含まれているとのことです。しかし、皆さんの「ジャンク」な動画に対するラベル付け(評価)こそが、開発プロセスにおいて非常に重要な役割を果たします。
あなたの評価一つ一つが、Midjourneyの動画生成AIの未来を形作るデータとなるのです。だからこそ、可能な限り真剣に、そして正直に評価に取り組むことが求められています。
動画評価パーティーへの参加は非常に簡単です。以下のURLにアクセスするだけです。
アクセスすると、2つの動画が並んで表示されます。
評価の手順
- 2つの動画を比較: 左右に表示された2つの動画を見比べます。
- より良い方を選択: あなた自身の個人的な好みと、「妥当な精度」で生成されているかどうかを基準に、より良いと思った方の動画を選択します。
- 「極端に破損した動画」は選ばない: 見ていて意味が分からないほど崩れている動画は、たとえ面白くても選択しないでください。これはアルゴリズムに誤った学習をさせてしまう可能性があるためです。
- スキップも可能: どちらが良いか判断に迷う場合は、「Skip」(スキップ)ボタンを押すか、キーボードの「3」キーを押してください。無理にどちらかを選ぶ必要はありません。
- NSFWコンテンツの報告: 表示される動画はコミュニティの様々なプロンプトからランダムに選ばれています。もし不適切な内容(NSFW: Not Safe For Work)の動画が表示された場合は、「Report」ボタンを押して報告してください。
コンピューターで評価を行う場合、以下のショートカットキーを使うと効率的に作業を進められます。
- 左側の動画を選択: キーボードの 「1」 キー
- 右側の動画を選択: キーボードの 「2」 キー
- スキップ: キーボードの 「3」 キー
これらのショートカットを覚えると、マウスを使わずに次々と評価を進めることができ、より多くのデータを提供することに繋がります。
* **「個人的な好み」と「妥当な精度」のバランス**: あなたが「好きだな」「面白いな」と感じるかどうかも重要ですが、それに加えて「プロンプトに対してある程度正確に動画が生成されているか」という視点も持って評価しましょう。この二つのバランスが、モデルの汎用性を高めることに繋がります。
* **真剣に取り組む**: この評価データはMidjourneyの動画モデルの根幹に関わるため、非常に重要視されています。ゲーム感覚ではなく、「未来の動画生成AIをより良くするための作業」として、真剣に取り組んでください。
* **短時間でも継続的に**: まとまった時間を取るのが難しくても、例えば一日に数分だけ、休憩時間や移動時間にスマートフォンからアクセスして評価するだけでも、塵も積もれば山となります。継続的な協力をお願いします。
* **コミュニティとの共有**: もし「これはすごい!」「面白い!」と感じる動画に出会ったら、ぜひDiscordの `#rating-party` チャンネルで共有してみましょう。他の参加者と感動を分かち合うことで、評価作業がさらに楽しくなるかもしれません。
あなたの率直な評価が、Midjourneyの動画モデルV1を成功に導くための重要な鍵となります。ぜひ、動画評価パーティーにご参加ください!
動画モデルの開発が進む一方で、Midjourneyは既存の画像生成モデルやその他の機能についても、継続的な改善とアップデートを行っています。動画評価パーティーのアナウンスと同時に、いくつかの重要な情報が発表されました。
Midjourney V7がさらに高速化!
私たちが現在利用しているMidjourney V7モデルのレンダリング速度が、大幅に向上しました。これは、GPUリソースの効率的な利用に向けた「最終最適化パス」の一環として行われたものです。
レンダリング時間の短縮率は以下の通りです。
モード | 改善前 | 改善後 | 短縮率 |
---|---|---|---|
Fast mode jobs | 36秒 | 22秒 | 約39% |
Turbo job render-time | 13秒 | 9秒 | 約31% |
Fastモードでは約36秒かかっていたジョブが約22秒に、Turboモードでは約13秒かかっていたジョブが約9秒と、体感できるレベルで高速化されています。これは、私たちがより短い待ち時間でたくさんの画像を生成できるようになることを意味します。
**注意点**
* この高速化は、V7モデルがコミュニティ全体のデフォルトになる前の最終調整です。
* Omni-referenceジョブのレンダリング時間は変更ありません。
* デフォルト設定以外の設定(例: `–style` など)を使用した場合、以前と同様に時間がかかる場合があります。
* レンダリング時間を意図的に長くしたい場合は、引き続き `–q 2` や `–q 4` オプションを使用できます。これらの設定についても、今後さらなるアップデートが予定されています。
この高速化により、画像生成のワークフローがさらにスムーズになり、アイデアを素早く形にすることが可能になります。
あなたの意見が未来を創る!機能アイデアランキングパーティー
Midjourneyは、ユーザーコミュニティの声を聞きながら機能開発を進めることを重視しています。そのための新しい試みとして、「機能アイデアランキングパーティー」が開催されています。
- アクセス: 以下のURLにアクセスします。
- アイデアの確認: 5つの機能アイデアが表示されます。
- ポイントの割り当て: あなたには合計25ポイントが与えられます。これらのポイントを、5つのアイデアの中であなたが最も重要だと思うものに自由に割り当ててください。「これは他のアイデアの2倍重要だ」と感じたら、そのアイデアに2倍のポイントを割り当てるといった具合です。
- 繰り返し投票: ポイントの割り当ては、一度だけでなく繰り返し行うことができます。より多く投票することで、あなたの意見が全体のランキングに反映されやすくなります。
- リーダーボードの確認: 「leaderboard」をクリックすると、コミュニティ全体の投票結果に基づいた機能アイデアのランキングを確認できます。このランキングは数日で収束し、コミュニティ全体の要望が明確になります。
このアイデアランキングパーティーに参加することで、あなたがMidjourneyに実装してほしい機能を、開発ロードマップに直接的に影響させることが可能になります。自分の欲しい機能が開発されるチャンスを掴むためにも、ぜひ積極的に投票に参加しましょう。
AIモデレーションの精度が大幅向上
Midjourneyでは、不適切なコンテンツの生成を防ぐためにAIモデレーションシステムを導入しています。このシステムが大幅に改善され、プロンプトのブロック精度が飛躍的に向上しました。
以前のシステムでは、ブロックされるべきプロンプトが適切にブロックされる確率は約58%でした。しかし、新しいモデルを学習させた結果、その精度は96%にまで向上しました。
項目 | 旧AIモデレーション精度 | 新AIモデレーション精度 | 向上率 |
---|---|---|---|
ブロックすべきプロンプトの検出精度 | 約58% | 約96% | 約38ポイント向上 |
これにより、より安全にMidjourneyを利用できるようになります。もちろん、意図せず不適切なプロンプトを入力してしまった場合でも、このシステムによってブロックされる可能性が高まります。コミュニティ全体の健全性を保つ上で、非常に重要な改善と言えるでしょう。
これらのアップデートからも分かるように、Midjourneyは動画生成AIの開発という大きな目標に向かって進みつつも、既存サービスの改善や、ユーザーの意見を取り入れる仕組み作りにも力を入れています。
Midjourneyが現在行っている動画評価パーティー、V7高速化、アイデアランキングパーティー、AIモデレーション改善は、すべてMidjourneyをより優れたサービスにするための取り組みです。
特に動画評価パーティーは、私たちが普段利用している画像生成AIが、どのように「動画」という新たな領域へ進化していくのかを間近で感じられる、非常にエキサイティングな機会です。
- 動画評価パーティーに参加する:
midjourney.com/rank-video
にアクセスし、ぜひ評価に参加してみてください。あなたの評価データが、未来の動画生成AIの品質を左右します。短時間でも良いので、継続的に取り組むのがおすすめです。キーボードショートカットを活用すると効率的です。 - アイデアランキングパーティーで投票する:
midjourney.com/ideas
にアクセスし、あなたが最も重要だと思う機能アイデアにポイントを割り当てましょう。あなたの「欲しい!」が開発ロードマップに反映されるかもしれません。 - V7高速化を体感する: FastモードやTurboモードで画像を生成し、その速度向上を実感してみてください。より多くの生成を試すことで、新たな表現の可能性が広がるかもしれません。
- コミュニティに参加する: Discordの公式チャンネルに参加し、他のユーザーと情報交換したり、評価パーティーで気になった動画を共有したりするのも楽しいでしょう。
Midjourneyは、単なるツールではなく、進化し続けるクリエイティブなプラットフォームです。その進化の過程にコミュニティの一員として関わることは、非常にやりがいのある経験となるはずです。
この記事では、Midjourneyが現在取り組んでいる重要なアップデートと、私たちユーザーがどのように関われるかについて詳しく解説しました。
- 新しい動画モデルV1の完成に向け、「動画評価パーティー」が開催中です。あなたの評価がモデルの学習データとなり、品質向上に不可欠です。
- Midjourney V7のレンダリング速度が大幅に向上し、FastモードとTurboモードがより高速になりました。
- 今後の機能開発の方向性を決める「機能アイデアランキングパーティー」が開催されており、ユーザーの投票が開発ロードマップに反映されます。
- AIモデレーションシステムが改善され、不適切なプロンプトのブロック精度が96%に向上しました。
これらの取り組みは、Midjourneyが常に進化を続け、ユーザーにとってよりパワフルで使いやすい、そして安全なプラットフォームであろうとしている証です。
特に動画モデルV1のリリースは、Midjourneyの歴史においても大きな一歩となるでしょう。その開発に初期段階から関われる動画評価パーティーは、またとないチャンスです。
ぜひ、本記事を参考に、動画評価パーティーやアイデアランキングパーティーに参加してみてください。Midjourneyの未来を共に創り、その進化の最前線を体験しましょう!