ゲーム業界には、大手メーカーから独立系デベロッパーまで、様々なクリエイターが存在します。その中でも、ひときわ異彩を放つユニークなコンセプトのゲームで注目を集める人物がいます。それが、「トモぞヴP」氏です。X(旧Twitter)のプロフィールには「シンプル・パワー・ゲームを作る」とあり、ハッシュタグには「#スゴイツヨイトウフ」「#ケツバトラー」といった一度聞いたら忘れられない強烈なキーワードが並びます。一体、「トモぞヴP」とは何者なのでしょうか? そして、彼が生み出すゲームにはどのような魅力があるのでしょうか? この記事では、トモぞヴP氏の素顔と、その独創的なゲーム世界に深く迫ります。
トモぞヴP(@TomozoP)氏は、Xを中心に活動するゲーム開発者です。彼のプロフィールからは、「シンプル・パワー・ゲームを作る」という明確なゲーム制作のフィロソフィーが伺えます。また、「@zounoashi_game」という別アカウントや「zounoashi.com」というウェブサイトへのリンクがあり、これらが彼の活動拠点であることがわかります。 彼は2018年6月からXを利用しており、精力的に情報発信を行っています。
彼のゲーム開発の道のりは、工業高校での卒業制作が始まりでした。 Unityを使ったアクションゲームを制作した経験が、ゲーム開発者としての第一歩となります。就職活動中に開発した「虚無そだて」というゲームが話題になったことをきっかけに、2019年には「面白法人カヤック」に入社しました。 カヤックでは主にハイパーカジュアルゲームの開発に携わっており、その傍らで自身のインディーゲーム開発も行っています。 また、「Unity 1週間ゲームジャム」のような短期間でのゲーム開発イベントにも継続的に参加しており、小規模ながらもユニークなゲームを素早く形にするスキルを磨いてきたことが伺えます。
スマートフォン向けの無料ゲームで、複雑な操作やルールがなく、誰でもすぐに楽しめる手軽さが特徴です。 ゲームファンだけでなく、幅広い層をターゲットにしています。
彼は元々、地元のメーカーからエンジニアとして内定を得ていましたが、ゲーム開発への熱意からその内定を辞退し、ゲーム会社を目指す道を選びました。 このエピソードからも、彼のゲーム開発に対する強い情熱が伝わってきます。幼少期からゲームに触れる機会が多く、特に任天堂のゲームやPSPのインディーゲームから影響を受けているとのことです。 一人でじっくり遊ぶ一人用のゲームを好んでいた経験が、彼の作品世界に影響を与えているのかもしれません。
異彩を放つ代表作:「#スゴイツヨイトウフ」と「#ケツバトラー」
トモぞヴP氏の名前を一躍有名にしたのが、「#スゴイツヨイトウフ」と「#ケツバトラー」という二つのゲームです。これらのタイトルだけでも、そのユニークさが伝わってきます。
究極のとうふアクションゲーム「#スゴイツヨイトウフ」
「#スゴイツヨイトウフ」は、その名の通り「豆腐」を主人公にした横スクロールアクションゲームです。 プレイヤーは豆腐を操作し、様々なステージを攻略してお椀に飛び込むことを目指します。 しかし、ただの豆腐ではありません。このゲームの最大の特徴は、豆腐ならではの物理的な脆さをゲームシステムに取り入れている点です。高いところから落ちると崩れてしまったり、敵に食べられてしまったりします。 これを避けるために、力を溜めてジャンプしたり体当たりしたりといったアクションを駆使する必要があります。
このゲームには、「木綿」「絹」「高野」という種類の異なる豆腐が登場し、それぞれ操作感や特性が異なります。 例えば、木綿豆腐は高所からの落下に弱く、絹豆腐は滑りやすいといった具体的な特徴があります。 高野豆腐は初心者向けで消費期限がないなど、難易度調整の役割も果たしています。
豆腐の種類 | 特徴 | 難易度 |
---|---|---|
木綿豆腐 | 高所からの落下で崩れる | 中級者向け |
絹豆腐 | すべりやすい、高所からの落下で崩れる | 上級者向け |
高野豆腐 | 消費期限がない、高所からの落下でも崩れない | 初心者向け |
操作は移動とワンボタンでの溜めジャンプというシンプルなものですが、豆腐の繊細な動きを制御するのが面白さの鍵となります。 また、「厚揚げ」や「油揚げ」に変身して能力が変化する要素もあり、ゲームプレイに多様性を加えています。
このゲームの開発にあたり、トモぞヴP氏はなんと「とうふマイスター」の資格を取得しています。 これは、単にネタとして豆腐を扱っているのではなく、豆腐という食材に対する深い理解と愛情を持ってゲームを制作していることの表れと言えるでしょう。ゲーム内には、豆腐に関する豆知識や製造過程の映像も含まれているとのことです。
「#スゴイツヨイトウフ」は、バンダイナムコスタジオが主催する「第1回 GYAAR Studio インディーゲームコンテスト」で入賞を果たし、株式会社PhoenixxからSteam版が2024年10月2日(豆腐の日)に、Nintendo Switch版が2025年2月13日にリリースされました。 サウンドは数々のゲーム音楽を手がける永松亮氏、ロゴデザインとメインビジュアルは服部グラフィクス氏が担当しており、ユニークなコンセプトながらも非常にクオリティの高い作品として仕上がっています。
本物のとうふマイスターが開発に携わっているという点も、「#スゴイツヨイトウフ」の大きな特徴であり、話題性を呼んでいます。
お尻で戦う衝撃の対戦アクション「#ケツバトラー」
もう一つの代表作「#ケツバトラー」は、「#スゴイツヨイトウフ」とは全く異なる方向性の、爆笑必至の対戦アクションゲームです。 このゲームの最大の特徴は、プレイヤーが実際にNintendo SwitchのJoy-Conをズボンに挟み、お尻を振ることでゲーム内のキャラクターを操作し、攻撃を行うという斬新すぎるプレイスタイルです。
ゲームの舞台では、キャラクターたちがお尻に武器(剣など)を装着して戦います。 プレイヤーがお尻を振ることでキャラクターが剣を振り回し、お尻を突き出すことで必殺技である「ケツ奥義」を繰り出すことができます。 この「ケツ気」を溜めて放つ必殺技は、キャラクターごとに異なる効果を持っています。 1対1の対戦形式で、相手の頭に剣を当てることで勝利となります。
Joy-Conをお尻に装着してプレイするという、文字通り体感型のゲームであり、その見た目のインパクトとプレイ中のシュールさから、多くのプレイヤーに爆笑と盛り上がりを提供します。
「#ケツバトラー」は、小学館のマンガ雑誌「コロコロコミック」と面白法人カヤックが連携した「コロゲープロジェクト」という企画から生まれました。 このプロジェクトで特別賞を獲得したトモぞヴP氏の企画が、実際にNintendo Switch向けのゲームとして開発されたものです。 2024年12月12日にNintendo Switchで発売され、価格は500円(税込)となっています。
さらに、「週刊コロコロコミック」では「#ケツバトラー」の公式マンガも連載されており、ゲームの世界観をさらに広げています。 マンガでは、お尻に刀を持つ「決気刀」の使い手たちが登場し、その真剣(シリアス)なのかギャグなのか分からない絶妙な世界観が描かれているようです。
項目 | #スゴイツヨイトウフ | #ケツバトラー |
---|---|---|
ジャンル | 横スクロールアクション | 対戦アクション |
プラットフォーム | Steam, Nintendo Switch | Nintendo Switch |
操作方法 | 移動+ワンボタン(溜めジャンプ) | Joy-Conをお尻に装着して振る |
主人公/テーマ | 豆腐 | お尻に武器をつけた戦士 |
特徴 | 豆腐の物理的な脆さを活かしたゲーム性、とうふマイスター監修 | 体感型操作、爆笑必至、コロコロコミック連携 |
開発元 | ゾウノアシゲームズ | 面白法人カヤック(企画:トモぞヴP) |
発売元 | Phoenixx | カヤック |
発売日 | Steam: 2024/10/02 Switch: 2025/02/13 |
2024/12/12 |
このように、「#スゴイツヨイトウフ」と「#ケツバトラー」は、どちらも非常にユニークなコンセプトを持ちながら、ゲーム性やターゲット層は大きく異なります。しかし、どちらのゲームからも、トモぞヴP氏の「シンプル・パワー・ゲーム」という哲学が感じられます。複雑なシステムよりも、直感的でわかりやすいルールの中に、強烈なインパクトや面白さを詰め込むことに長けていると言えるでしょう。
「シンプル・パワー・ゲーム」の魅力とは?
トモぞヴP氏が掲げる「シンプル・パワー・ゲーム」とは、一体どのようなゲームを指すのでしょうか。彼のこれまでの活動や作品から推測すると、それは以下のような要素を持つゲームだと考えられます。
彼のゲームは、複雑な操作や覚えるべきルールが少なく、誰でもすぐにプレイを開始できるものがほとんどです。 「#スゴイツヨイトウフ」のワンボタン操作や、「#ケツバトラー」のお尻を振るという直感的な操作は、その最たる例と言えるでしょう。 このシンプルさが、ゲームの間口を広げ、普段あまりゲームをしない層にもアピールする力を持っています。
豆腐が主人公のアクションゲーム、お尻を振って戦う対戦ゲーム。これらのコンセプトは、一度聞いたら忘れられないほどのインパクトがあります。 この強烈な個性が、多くの人の興味を引きつけ、SNSなどで話題になりやすい要因となっています。単なる奇抜さだけでなく、そのアイデアをゲームシステムにしっかりと落とし込んでいる点が、彼のゲームの強みです。
ここで言う「パワー」とは、単に派手さや高機能という意味ではなく、プレイヤーに強い印象や感情を与える力を指すと考えられます。「#スゴイツヨイトウフ」の豆腐が崩れるハプニング性や、「#ケツバトラー」のお尻を振るという行為そのものが生み出す物理的な面白さや爆笑は、まさに「パワー」と言えるでしょう。 シンプルなルールの中に、予想外の展開や身体的な面白さといった強い体験が組み込まれています。
「Unity 1週間ゲームジャム」への継続的な参加や、ハイパーカジュアルゲーム開発で培われた経験から、彼は短期間でゲームを形にする能力が高いと考えられます。 この開発スピードが、ユニークなアイデアを次々と生み出し、世に送り出すことを可能にしています。
これらの要素が組み合わさることで、トモぞヴP氏のゲームは「シンプルなのに、なぜか惹きつけられる」「バカバカしいのに、つい熱中してしまう」といった独特の魅力を持つのです。
- 新規ユーザーの獲得: 複雑なゲームに馴染みがない人も気軽に始めやすい。
- 口コミ効果: ユニークなコンセプトが話題になりやすく、SNS等での拡散が期待できる。
- 開発効率: シンプルなシステムのため、比較的短期間で開発・リリースが可能。
- 強い印象: プレイヤーの記憶に残りやすい独特の体験を提供できる。
- 奥深さの限界: シンプルさゆえに、やり込み要素や長期的なプレイのモチベーション維持が難しい場合がある(ただし、「スゴイツヨイトウフ」のように長編ゲームに挑戦するケースもある)。
- 好みの二極化: 強烈なコンセプトは、人によっては受け入れられない可能性もある。
ゾウノアシゲームズとしての活動
トモぞヴP氏は、「ゾウノアシゲームズ」という名義でも活動を行っています。 これは彼が自身のインディーゲームをリリースする際のレーベルのようなものと考えられます。ウェブサイト「zounoashi.com」では、彼の過去の作品や活動履歴が紹介されています。
* **2018年:** 「虚無そだて」リリース
* **2019年:** 面白法人カヤック入社(現在に至る)
* **2020年:** ClusterGAMEJAM 2020 in SUMMER 最優秀賞受賞(企画)、「最強列伝」アカウント開設
* **2022年:** 「最強列伝 時代走る」リリース
* **2023年:** 「スゴイツヨイトウフ」第1回 GYAAR Studio インディーゲームコンテスト 入賞、ゾウノアシゲームズとして開業
* **2024年:** 「ケツバトラー」第2回 コロゲープロジェクト 特別賞受賞(企画)、「スゴイツヨイトウフ」リリース
* **その他:** unity1weekにてブラウザゲームを多数公開中
この履歴からもわかるように、彼はカヤックでの仕事と並行して、個人またはゾウノアシゲームズとして精力的にゲーム開発を行っています。 特にゲームジャムへの参加は、新しいアイデアを試したり、開発スキルを向上させたりする良い機会となっているようです。
今後の展望とトモぞヴP氏の活動を追うには
「#スゴイツヨイトウフ」の長編ゲームへの挑戦や、「#ケツバトラー」のような企業との連携プロジェクトなど、トモぞヴP氏の活動の幅は広がっています。 今後も彼の「シンプル・パワー・ゲーム」の哲学に基づいた、ユニークで面白いゲームが生まれてくることが期待されます。
- Xアカウント (@TomozoP, @zounoashi_game) をフォローする: 最新情報の告知や日々の開発の様子などがツイートされます。
- ウェブサイト (zounoashi.com) をチェックする: 過去の作品や活動履歴、連絡先などが掲載されています。
- unityroom をチェックする: 過去に開発したブラウザゲームなどが公開されています。
- SteamやMy Nintendo Storeをチェックする: リリースされたゲームの販売ページを確認できます。
- noteのページをチェックする: 開発に関するより詳細な記事などが公開されている場合があります。
彼の活動を追いかけることで、次にどんな衝撃的なゲームが登場するのか、いち早く知ることができるでしょう。
この記事では、「トモぞヴP」氏の正体と、彼が開発するユニークなゲームについて掘り下げてきました。トモぞヴP氏は、「シンプル・パワー・ゲーム」を標榜するインディーゲーム開発者であり、面白法人カヤックでの仕事と並行して、ゾウノアシゲームズとしても活動しています。
彼の代表作である「#スゴイツヨイトウフ」は、とうふマイスターの資格を持つ開発者が作った本格的な(?)豆腐アクションゲームであり、豆腐の物理的な特徴をゲームシステムに落とし込んだユニークな作品です。 一方、「#ケツバトラー」は、お尻を振るという衝撃的な操作方法でプレイヤーを爆笑させる対戦アクションゲームであり、コロコロコミックとの連携企画から生まれました。
これらのゲームに共通するのは、シンプルなルールの中に強烈なインパクトと面白さを詰め込む「シンプル・パワー・ゲーム」の哲学です。 トモぞヴP氏の今後の活動からも目が離せません。次に彼がどんな「シンプル・パワー・ゲーム」を生み出すのか、楽しみに待ちましょう。
- トモぞヴP (@TomozoP) on X
- ゾウノアシゲームズ (@zounoashi_game) on X
- ゾウノアシゲームズ 公式サイト
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スゴイツヨイトウフ Steamストアページ
-
ケツバトラー My Nintendo Store ページ
- トモぞヴP note
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